俺はホ・ジュン。
父はヤンバン(両班)だが母は賤民。
賤民の女は両班の妻にはなれない。
つまり俺の母は妾。
そんなわけで母は賤民というだけではなしに
分相応をわきまえぬものとのとしてし世間より侮蔑を受け、
その人生は並々ならぬ苦渋に満ちたものだ。
おれは妾の子だ。
かつ賤民の子は賤民という掟があるのでおれは賤民だ。
父はいい人で俺に武術を教え学問をさせてくれる。
誰に似たのかおれはそのどちらにも秀でている。
だが学問も武術も両班のみがするもの。
当然おれは両班の子弟からひどいいじめを受ける。
もうやだ。おさきは真っ暗だ。
心は荒れる。
そんな俺は悪事に手を染める。国法で禁じられた密貿易だ。
何をやっても器用なおれは頭角をあらわし
その道ではそこそこのものとなる。
そんなおり出会ったのがイ・ダヒ様。
俺とダヒ様
ダヒ様