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Channel: 能寿のブログ
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ほかならぬ人

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白石一文 著

宇津木明夫は幼いころから自分は生まれ損ないだと思っていた。名家でかつ裕福の家に生まれたが、優秀で誉れ高く容姿も優れた家族のなかで自分だけがどれをとっても人並以下だったからである。次兄の靖生は独身貴族を謳歌し、総領の嫁の麻里もまた才女でとてつもなく美しかった。就職を機に生家を出、世間的には一流企業のスポーツ用品メーカーのYAMAMOTOに就職しなずなという女性と出会った。明夫には渚という婚約者がいて彼は彼女のことが嫌いではなかったが彼女は靖生のことが好きだったのでお互い一緒になる気はなかった。なずなとは彼女がキャバクラのホステスをしていた時に出会った。美貌はホステスの中でも群を抜いていた。そんな彼女が明夫には好意的で明夫も彼女に恋をして結婚した。明夫の家族は猛反対し明夫と絶縁状態になった。なずなの一家は明夫の一家とは正反対だったからだ。明夫の女性上司、東海さんは自他が認めるブサイクではあったが明夫はそのルックスについて特別な思いを抱くことはなかった。厳しくも的確な指導で明夫を導いてくれる東海さんは明夫にとって理想の上司であり、事実彼女の仕事ぶりには誰もが一目を置き、彼女は会社の成長に大きく貢献していた…

<メモ>
とても面白いお話だった。上の登場人物たちは結局ベストの相手とつながることはできない。そうではあるけれど、愛にあふれていて感動に胸がふるえた。



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