Quantcast
Channel: 能寿のブログ
Viewing all articles
Browse latest Browse all 5682

僧侶と残業

$
0
0
仏教教団「真宗大谷派」(京都市)が、本山・東本願寺で雇用する一部僧侶(職種は「補導」)に残業代を支払わず働かせているとの訴えにより、外部労組「きょうとユニオン」と大谷派は団体交渉に臨み、大谷派から未払いの一部残業代約335万円が僧侶に支払われることになった。


僧侶;
「どれだけ働かせてもお金を払わなくていいとなれば、自分はまるでモノのように扱われているように感じ、悲しかった」
「本山には各地の寺院の息子らが働きにやってくるが、昔から本山の給料だけではやっていけず、実家から仕送りを受けて暮らす者も多かった。だが、地方の寺は余裕があるところばかりではなく、本山に働きにくる僧侶らは自ら生計を立てなければいけない。残業代も支払わず、働かせることができると思っていること自体、社会の常識からあまりにかけ離れている」

大谷派;
「お金では計れない仕事」
「宗教心があればこんな訴えは起こさない」
「補導のシフト管理はできていたが、(いつからいつまで働いていたかという)時間管理ができていなかった」
「補導はこれまで、僧侶の自己研鑽の一部としても行われてきた歴史があり、時間外の管理はなされてこなかった。伝統に甘えていた部分があったと思う」
「例えば、僧侶の仕事を午後5時までと規定したとしても、急に悩み相談などの電話がかかってくれば『仕事は5時までですから』と断ることはできない。僧侶の業務はどこまでを労働とみなすか、線引きが難しいとも感じている」

<メモ>
「よろずのこと、みなもって、そらごとたわごと、まことあることなきに、ただ念仏のみぞまことにておわします。」
『歎異抄』(『真宗聖典』P.640)

そらごとたわごと、まことあることなきゆえにこそ、真摯にこれに向き合わねばならぬ。南無阿弥陀仏。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 5682

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>